第13回神奈川NIEミーティング報告

2011年9月17日

第13回神奈川NIEミーティングが16日、横浜市中区のNIE全国センター(日本新聞博物館3階)でNIE実践教師、新聞関係者など19人が集まり、県NIE推進協議会会長の高木まさき・横浜国大教授の司会で開かれ、NIE全国大会・青森大会(日本新聞協会主催)や清里フォーラム(日本NIE研究会主催)の報告などが行われた。

全国大会(7月25・26日、青森)については、NIEアドバイザーの村山正子教諭(鵜野森中学校)や望月正浩教諭(有馬高校)が報告。新聞広告の活用について「ACジャパン(旧公共広告機構)なら安心して使えるとしたら、他の先生から、AC以外にも安心して使えるものがあるとの話が出た」。向上高校の新聞部が被災地を訪問したりして学校新聞を作っている活動の発表があったことや、大会前日のアドバイザー会議で「汚染物資が海外に運ばれるなど環境関連の記事で、教材をつくるワークショップがあり、密度が濃かった」と紹介された。

清里フォーラム(8月1・2日)については、特別アドバイザーの有馬進一総括教諭(大庭中学校)が歴史や趣旨などを報告した。

参加者の「最近、気になった記事」についての発表では、鉢呂前経産相の「放射能」発言について「政治への不信が高まり、さらにメディアに対する不信も出てきている。記者がどういう質問をするか、が注目されていてメディアのあり方が問われている」などの意見。影山清四郎顧問(横浜国大名誉教授)は、この発言がニュースになるまでに「新聞の迷いを感じた」と話していた。アドバイザーの梅田比奈子指導主事(横浜市教委)は、夏休み中に被災地を取材したこともあり、震災直後に記事で取りあげられていた子どもたちのその後の報道が印象に残ったと話していた。

赤池幹日本新聞協会コーディネーターは「日本の教育予算が、OECDで最低だったとの記事の扱いが各社とも小さすぎる。それに対する提言の記事が出ていないことにも不満を感じる。また、最近、遊び心のある見出しが減っている。一人組み版などで整理部記者の余裕もなくなっているのだろう」と評していた。

高木会長は「OECD生徒の学習到達度調査で2009年、初めてデジタル読解力調査が行われた。教科書に電子書籍が使われるようになるなど、今後の教育に影響が出るかもしれないので注視したい。電子新聞を購読したが、やはり紙の新聞は紙を広げたときのよさがある」などと話していた。

実践校などでは、川崎市立南菅小学校、横須賀市立鶴久保小学校、県立愛川高校、聖ヨゼフ学園の小学校、中学・高校から参加があった。

次回は10月21日に開催予定。

新規実践校ガイダンスに9校、アドバイザーから指導法など伝授

2011年8月24日

県NIE推進協議会(高木まさき会長)は23日、2011年度NIE新規実践指定校向けのガイダンスを横浜市中区の神奈川新聞社大会議室で開き、9校が参加した。

実践指定校は本年度、新聞を授業に活用する。県内20の指定校のうち新規12校を対象に、経験豊かなNIEの特別アドバイザーの臼井淑子教諭(横須賀市立田戸小)、アドバイザーの村山正子教諭(相模原市立鵜野森中)、望月浩明教諭(県立有馬高)が指導法や活用法を伝授。「8月6日の広島と宮城の新聞の1面というように新聞を見比べるのも勉強になる」「写真だけを使って、どういう場面か生徒に考えてもらってもいい」「授業中の写真をなるべく撮影しておくと実践報告書を作るのが楽になる」などとアドバイスしていた。

参加した9校は、川崎市立南菅小学校、横浜市立保土ヶ谷小学校、横浜市立霧が丘小中学校、横浜市立すすき野中学校、横須賀市立小原台小学校、逗子市立沼間小学校
、鎌倉市立玉縄中学校、平塚市立横内小学校、平塚市立花水小学校。

(2011年度NIE新規実践指定校向けに行われたガイダンス)

県NIE推進協議会が2011年度総会で新規事業など承認

2011年7月28日

教育に新聞を活用する取り組み「NIE」(教育に新聞を)を進める県NIE推進協議会(会長・高木まさき横浜国大教授)の2011年度総会が6月11日、横浜市中区の神奈川新聞社で開かれた。地域での学習会などに新聞を活用してもらう新規事業「地域NIE」の推進を盛り込んだ事業計画が承認された。
総会にはNIEを実践する教師や、報道関係者ら約20人が参加。地域住民の集まりで新聞の切り抜きなどに取り組んでもらう地域NIE実施に向け、準備を進めることを決めた。

承認された2011年度の事業計画は、①定期的に開催される学習会「神奈川NIEミーティング」の継続開催②NIE実践校との連携強化③新規NIE実践校へのガイダンス実施④NIE全国大会への積極参加―など9項目。11年度の予算や10年度の決算報告を承認し、新役員・構成員を選出した。

議事終了後、日本新聞協会NIEコーディネーターの赤池幹さんが「東日本大震災とメディア」をテーマに講演。新聞紙面を使って報道内容を検証した。震災報道について学ぶことができる冊子を作成していることを紹介し、「家族や友達との絆が貴重なものだと、冊子を通じて多くの人に感じてもらいたい」と話していた。震災時の各社の対応などが加盟新聞社の支局長・総局長らから報告された。

(神奈川県NIE推進協議会の総会)

2011年度事業計画

①神奈川NIEミーティングを継続開催
今年度は4月15日に第11回「神奈川NIEミーティング」を開催。6月以降も偶数月に定期的に開催する(ただし8月分は9月に開催)。県内NIE活動の一層の推進を図るため、財団認定のNIEアドバイザー(5人)と県推進協の特別NIEアドバイザー(3人)を中心に実践校教諭らと連携し、これまでの実践・知識を生かしてNIEの広がりに務める。

②実践校枠(20校)の確保と連携強化
本年度の新規実践校枠は13校。継続校・新規校あわせて20校が内定している。実践校は7月に開かれる日本新聞協会の博物館・NIE委員会で正式決定する。連携強化策は計画案③④に詳述。

③新規実践校へのガイダンス開催
昨年同様に新規実践校ガイダンスを実施する。NIEアドバイザーの先生方の助言をいただきながら、新規校の担当教諭を対象(継続校の参加も歓迎)に実施したい。実践校の顔合わせに始まり、過去の授業事例等を紹介し、新規校の不安解消とモチベーションアップを目的に、実践校のネットワーク化を図りたい。実施時期については7~8月の予定。

④実践校活動の積極発信
実践校(特に継続校)のユニークな授業を、報道機関による記事化や推進協ホームページに掲載するなどして積極的に発信、広報活動を強化する。

⑤第16回NIE全国大会への積極参加
今年は7月25、26日に青森県青森市で開催される。遠方だが実践者の積極参加を呼び掛けていく。参加費用の一部を推進協で負担する。

⑥公開セミナーで連携強化
NIE活動をより深め、広がりを持たせるため、NIE月間である11月に公開セミナーを開く。昨年度と同様に加盟各紙で公募し一般からの参加も受け付ける。

⑦記者派遣・新聞社見学の受け入れ
加盟報道機関で活躍する記者の話を聞き、あるいは実際の新聞制作の現場に触れることで、新聞に対する意識が身近なものになる。学校側の要請に新聞社側も積極的に協力し、記者派遣を行いたい。なお、2011年度の記者派遣の当番社は東京、日経、神奈川、毎日、読売、朝日、産経の順。

⑧実践報告書の作成と県内全校配布
2010年度実践報告書は、7月初旬の完成予定で1,900部を製作中。県、横浜・川崎市の各教育委員会の協力により、県内公立小、中、高校全校(約1,600校)に配布するほか、全国の協議会、県内の教育委員会などに配布する。

⑨地域NIEへの取り組み
学校外でのNIEとして、家庭内でのNIE(ファミリーフォーカス)に加え、地域で取り組むNIEの展開を検討し、実施に向けた準備を整える。想定地域は横須賀を予定。

2010年度 県推進協事業報告

◆新規実践校9校を推薦
実践校を各方面から募集し、新規9校を推薦。継続10校を加えた19校が日本新聞教育文化財団のNIE委員会で認定された。内訳は小学校10、中学校2、高校4、中学・高校2、特別支援1。
【小学校】茅ケ崎市立小和田小、逗子市立逗子小、横浜市立別所小、※横須賀市立鶴久保小学校、※藤沢市立明治小学校、※横浜市立白幡小学校、※横浜市立戸部小学校、※横浜市立平沼小学校、※横浜市立並木中央小学校、※横浜市立千秀小学校、
【中学校】寒川町立寒川東中、※横浜市立鶴見中学校
【高校】川崎市立高津高、横浜サイエンスフロンティア高、横須賀学院高、※県立愛川高校
【中学・高校】カリタス女子、公文国際学園
【特別支援】横須賀市立ろう学校
(※は新規実践校)

◆県NIE推進協議会総会の開催
6月5日に神奈川新聞社で開かれ、実践教諭、報道各社の総・支局長ら25人が出席。総会では役員の選任が行われ、2009年度の事業報告、決算が了承された。その後、2010年度の事業計画案、予算案が審議され、決定した。また、特別アドバイザーの有馬進一(藤沢市立大庭中学校)教諭、臼井淑子(横須賀市立田戸小学校)教諭、中根淳一(県立横須賀高校)教諭による鼎談が行われた。

◆実践報告書2,000部を発刊
「2009年度実践報告書」を7月に2,000部発刊し、県・横浜市・川崎市教育委員会の協力で県内の全小・中・高校(1,700校)や関係機関に配布した。

◆第15回NIE全国大会に参加
7月29、30日に熊本市で開催。県推進協から14人が参加。大会では落語家の桂歌丸さんが記念講演し、笑いのある人生の大切さをユーモアたっぷりに説いた。その後メンバーは各分科会に参加した。

◆神奈川NIEミーティング(学習会)の開催
NIEアドバイザーを中心に、県NIE推進協議会の構成員がNIEの教材研究や実践、理論を通し交流し、県内NIEの深化と拡充を図ることを目的とした学習会を昨年度から引き続き開催した。今年度は予定通りに偶数月の第3金曜日、午後6時半からNIE全国センター会議室で行った。

◆「新規校ガイダンス」を開催
8月21日に神奈川新聞社10階会議室で開かれた。新規実践校から7人の教諭が参加し、NIEアドバイザー、特別アドバイザーから実践に際しての注意点などのアドバイスを受けた。

◆公開セミナーの開催
11月13日、横浜情報文化センターで「NIE公開セミナー」を開催。NIEに関心を持つ約30人が参加。第1部では「アジアの中の日本」のテーマで遠藤一弥共同通信社横浜支局長が講演した。第2部では「活用的な学力をはぐくむ新聞活用」と題して教育現場での実例を報告した。川崎市立川崎中学校・黒尾敏教頭、横浜市教育委員会・梅田比奈子指導主事、県立有馬高校・望月浩明教諭の3氏がパネリストを勤めた。

■2011年度神奈川県NIE推進協議会の役員・構成員 (敬称略)

<顧問>
横浜国立大学名誉教授                                              影山清四郎
<会長>
横浜国立大学教育人間科学部教授                                 髙木まさき

<副会長>6人
県高等学校校長会副会長                                        荒木 高司
(県立小田原高校校長)
市立高等学校校長会(横浜、川崎、横須賀)                            栗原 峰夫
(横浜サイエンスフロンティア高校校長代理)
公立中学校教育研究会会長                                                佐藤 有功
(横須賀市立衣笠中学校校長)
公立小学校校長会広報部長                                               本間 俊
(川崎市立はるひ野小学校校長)
私立中学高等学校協会国語科専門委員会委員長                    千葉 拓司
(横浜雙葉中学高校校長)
私立小学校協会理事                                                        河端 秀朗
(カリタス小学校校長)

<幹事>11人 (うち副会長の6人が兼務)
県教育委員会子ども教育支援課長                                      笠原 陽子
県教育委員会高校教育指導課・指導主事                              中島 良光
横浜市教育委員会指導企画課・指導主事                              小嶋 貴之
日本新聞協会横浜事務所長                                               西野 文章
県立有馬高校教諭                                                           望月 浩明

新聞社1社持ち回り
4~6月毎日、7~9月読売、10~12月朝日、1~3月産経

<監査>2人
東京新聞    横浜支局長                                              吉原 康和
日本経済新聞社 横浜支局長                                           中畑 孝雄

<事務局>1人
神奈川新聞社NIE推進委員会事務局長                               瀧村 誠
(読者広報センター長)

<NIEアドバイザー>5人
横浜市教育委員会指導主事                                            梅田比奈子
横浜市立本町小学校教諭                                               深沢  恵子
川崎市立川崎中学校教頭                                               黒尾   敏
相模原市立鵜野森中学校教諭                                         村山 正子
県立有馬高等学校教諭                                                  望月 浩明

<特別NIEアドバイザー>3人
横須賀市立田戸小学校教諭                                           臼井 淑子
藤沢市立大庭中学校教諭                                              有馬 進一
県立横須賀高等学校教諭                                              中根 淳一

<実践継続校>8校
小学校(6校)
横須賀市立鶴久保小学校

藤沢市立明治小学校
横浜市立白幡小学校
横浜市立戸部小学校
横浜市立並木中央小学校
横浜市立千秀小学校

中学校(1校)
横浜市立鶴見中学校

高等学校(1校)
県立愛川高校

<新規実践校>12校
小学校(10校)
川崎市立南菅小学校
横浜市立子安小学校
横浜市立日下小学校
横須賀市立小原台小学校
平塚市立横内小学校
平塚市立花水小学校
逗子市立沼間小学校
横浜市立稲荷台小学校
横浜市立保土ヶ谷小学校
横浜市立霧が丘小中学校

中学校(2校)
鎌倉市立玉縄中学校
横浜市立すすき野中学校
※新規実践校は7月度の博物館・NIE委員会で正式決定

<報道各社>9社
朝日新聞社   横浜総局長  長  典俊
神奈川新聞社 統合編集局長  熊坂 哲司
産経新聞社   横浜総局長  風間 正人
東京新聞      横浜支局長  吉原 康和
日本経済新聞社 横浜支局長  中畑 孝雄
毎日新聞社   横浜支局長  山本 修司
読売新聞社   横浜支局長  佐伯 和宏
共同通信社   横浜支局長  遠藤 一弥
時事通信社   横浜総局長  泉  正樹

大震災もテーマに青森でNIE全国大会、新聞活用の方策考える

2011年7月27日

                                                                                                                                                                                                                              (青森で開かれたNIE全国大会)

 教育現場で新聞を活用するNIE(教育に新聞を)について考える「第16回NIE全国大会」が26、27の両日、青森市内で開催。約850人が参加して公開授業や研究討議などが行われ、学校や家庭、地域での新聞活用の方策ついて意見交換した。

 日本新聞協会の主催で、大会のテーマは「読み解く力 新聞で―学校・家庭・地域からNIE」。初日の26日は、読書やコミュニケーション力を重視するフィンランドの教育に詳しい日本教育大学院大学の北川達夫客員教授が記念講演し、「新聞を通じて過去と現在を知り、立ち止まって考えることが必要だ」と訴えた。

 また、教育現場での新聞活用を明示した新学習指導要領とNIEについて、パネルディスカッションも行われた。

 27日には、東日本大震災の記事などを活用した公開授業や研究討議、実践発表などが行われた。小、中、高校に分かれた分科会があり、青森市立堤小5年の公開授業では、大震災を取材した記者らの話を聞き、宮城県の避難所で小中学生たちが手作りした「ファイトしんぶん」を元に、新聞が誰のために何を伝えようとしているのかを、児童たちが意見を交わし考えていた。

        

                 (ファイトしんぶん) 

 閉会式では、同協会博物館・NIE委員会副委員長の三好則男北海道新聞社経営企画局長が「東日本大震災が一つのキーワードになった大会だった。NIEに取り組む教育現場の方々を、新聞社は今後も全面的に支援していく」と述べた。

 来年の大会は福井県で開かれる。

        

  (教育現場での新聞の活用について話し合われたNIE全国大会の閉会式) 

NIE実践校、神奈川県内から20校

2011年7月14日

 日本新聞協会は13日、学校などで新聞を活用する2011年度NIE(教育に新聞を)実践指定校に県内20校を含む542校を認定した。

 都道府県に設置されたNIE推進協議会の推薦や学校からの応募をもとに同協会博物館・NIE委員会が決定した。期間は原則2年間で、教科の授業などで自由に活用してもらうため、一般日刊紙の購読料を新聞協会と新聞社で補助する。

 県内の指定校は次の通り。

【小学校】

▽横浜市立白幡小

▽同戸部小

▽同並木中央小

▽同千秀小

▽同子安小

▽同日下小

▽同稲荷台小

▽同保土ケ谷小

▽同霧が丘小中(小学校)

▽川崎市立南菅小

▽横須賀市立鶴久保小

▽同小原台小

▽逗子市立沼間小

▽藤沢市立明治小

▽平塚市立横内小

▽同花水小

【中学校】

▽横浜市立鶴見中

▽同すすき野中

▽鎌倉市立玉縄中

【高校】

▽県立愛川高